都立高校の一般入試では必ず学力検査が実施されており、その結果は各受験生の合否に大きく関わってきます。一次と二次の2回に分けて募集を行う現行の都立高校入試制度では、一次募集の際には国語、数学、社会、理科、英語の主要5教科すべての試験が実施され、二次募集の際は社会と理科を除く3科目のみが実施されるのが一般的です。都立高校の一般入試の学力検査の満点は、全ての教科で100点です。しかし、得点はそのまま用いられるわけではありません。
2022年度以降に実施される都立高校入試では、学力検査、調査書、スピーキングテストの評価の3つの得点で合否を決めるようになっており、学力検査の得点は合否判定に用いることができるように換算されます。学力検査の得点の換算方法は、志望先の高校の学力検査の実施科目と、試験の得点と調査書点の配点比率によって決まります。例えば、主要5教科すべてが学力検査の実施科目で、得点と調査書点の比率が7対3という、一次募集で多くの高校が採用する方式だと、試験自体の満点は500点ですが、合否判定用の換算点では700点が満点となります。これは言い換えれば、試験の得点を1.4倍したものが合否判定に用いられるということを意味します。
もし、ある受験生が5教科合計で300点だった場合、合否判定に用いる換算点は1.4倍の420点となります。一方、二次募集では実施科目が3科目のみで、配点比率は学力検査が6割で調査書点が4割が一般的です。試験自体の満点は300点、合否判定用の換算点の満点は600点なので、学力検査の得点を2倍したものが判定に用いられます。都立高校の入試のことならこちら